Knobless Wonder周波数変更と2号機の組み立て   

2017年 11月 12日

サトー電気で売っている7.152Mc X'talを使ったKnobless Wonderは出力2.5Wで仕上がり、数局からレポートを貰い、単一周波数ながらQRPトランシーバーとして実用になることが確かめられ、TSSに保証認定を依頼したところである。

お世話になっているJA2NKD OMは一足先に7.152McでKnobless Wonderを完成され、ローカルのOMさんからレポートも貰う状態に至っていた。

先週からKnobless Wonderによる2WayQSOにチャレンジしていたのだが、7.152Mcは7.150Mcの強力な常連局のQRMが酷く、7.153Mcに出る局からもQRMを受けるので、QRPには相応しくない周波数であることがわかってきた。2 Way QSOは未だに成功していない。

これは他の周波数にQSYした方が無難であろうということで、7Mcで適当な周波数のクリスタルが無いかと探したところ、AliExpressに7.159Mcのクリスタルが売られていたので早速注文したのが、昨日届いた。

Knobless Wonderはいつもの「まな板」で試験していたのだが、IDEALのCA70Wケースに組み込んでみた。
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クリスタルを7.159Mcに換装し、受信してみると、タイミング良く千葉県鴨川市の局がCQを出していた。自作にも造詣が深く、これまでに何度もQSOして頂き、自作機のレポートをして頂いた局である。早速コールすると応答があり、レポートは55、音質は問題無し、逆サイドバンドの漏れも無いということであった。また、実際の送信周波数は7.160.1Mcであるとのありがたいレポートを頂いた。SSBの周波数はキャリアー周波数で表現されるが、ラダーフィルターを使いLSBにすると、キャリアー周波数は銘板周波数より高めになるもののようである。

話を聞くと、この局は14.318Mcのクリスタルを使ってKnobless Wonderを自作されたが、交信相手がいなかったとのことであった。また、この局は7メガで3エレヤギを使われていて、Knobless Wonderの開発者であるVK3YEとも交信したことがあるとのことであった。

気の毒なことに、この前の台風で3エレヤギが破損し、交信して頂いた今日はロータリーダイポール状態であったとのことである。

-・・・-

7.159Mcバージョンが完成した一方で、JA2GQP OM、JA2NKD OM、Kさんは7.2Mc X'talを使う、キャリアー周波数7.199Mcの2号機の製作にコマを進められ、作業がどんどん進捗している。

KさんがVer.4という新型基板を再びわざわざ送ってくださったことにより、こちらも先週から2号機の組み立てに取り掛かった。先週はキャリアー発振回路周りの部品を取り付けただけであったが、今日は送信回路の部品の多くを取り付けた。
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2号機の組み立ては来週の課題になる。



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# by FujichromeR100 | 2017-11-12 22:14 | Knobless Wonder | Comments(0)

4石スーパーの音質改善と周波数直読   

2017年 11月 12日

4石スーパーラジオは非常に感度が高く、素晴らしい。
http://fujichrome.exblog.jp/28042446/
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4石スーパーの回路図である。
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感度は高いのだが、低周波増幅部が低周波増幅1段+シングルA級電力増幅段の2段増幅回路であることから、出力が小さく音質が悪いことが難点であった。

そこで、以前組み立てておいた2SC496Y・2SA496Yのコンプリペアーを使った4石SEPPアンプを接続してみたところ、音質が飛躍的に良くなった。4石SEPP基板である。
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4石SEPPの回路図である。
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そこで、4石スーパーから2石低周波増幅段を撤去し、2石のチューナー基板となるように部品を取り外して基板もチョン切った。チューナー基板の回路図である。
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今日は、このチューナー基板と4石SEPP基板をシャーシーに組み付けた。
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ダイヤルには、札幌ラジオ少年で売っているポリバリコン用プーリーと、最近カタログに載るようになったダイヤル軸を使用した糸掛けダイヤル方式にした。これにより、同調操作が非常にスムーズになった。

1石エミッターフォロワーにより局発サンプリング信号を引き出せるように端子を設けた。ここに、DL4YHF周波数カウンターを接続し、周波数直読式となっている。

DL4YHF周波数カウンターには、1995年頃にラジオデパートの光南電気で手に入れた、思い出深い東芝のTLR312を使った。
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下は大きなTLR306を表示部に使用したDL4YHF周波数表示器である。このDL4YHFはPICを使用した周波数カウンターであり、内蔵プログラムにより代表的な455Kcや10.7Mcなどを減算・加算できるだけでなく、キャリアー発振回路を実測しながら加算・減算して表示することが可能な優れものである。ラジオ用には、455Kcを減算するように設定し、局発の信号を入力してやると、受信周波数が表示される。

DL4YHFのサイトである。
http://www.qsl.net/dl4yhf/freq_counter/freq_counter.html

基板は、このKC7ZOWのサイトに従った。KC7ZOWの基板には高感度プリアンプも組み込まれており、非常にFBである。

http://kc7zow.tripod.com/hamradio/id6.html

組み立てた4石スーパーチューナー+4石SEPPラジオにDL4YHF周波数表示器を接続して、1116KcのBSN新潟放送を受信している様子である。

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1970年代には夢であった周波数直読ラジオが手作りで実現できるのは、DL4YHF周波数表示器のおかげである。ダイヤルメカの糸掛けダイヤルには周波数目盛りをつける必要が全く無くなるので、工作は用意である。糸掛けダイヤルにより十分減速されることから、同調操作は非常にラクである。

古い周波数帳を片手に、夕方以降に国内の遠距離BC局を受信するのが楽しみである。周波数直読なので、出力20Kwの広島放送を狙い撃ちで受信することができたりするのである。冬になり、緯度が高い地域では午後のうちからD層が弱まるためか、1278KcのHBC北海道放送や、1440KcのSTV札幌テレビ放送は13:00過ぎから聞こえてくる。15:00を過ぎると、北海道に点在する、1KWから5KwのHBCの地方中継局も狙い撃ちで受信できる。

1970年代にBCLが大流行した頃、多くのBCL用ラジオが市販されたが、周波数直読は夢であった。その夢が手作りでかなうようになったことには感無量である。

4石スーパーチューナー部分は自励式周波数変換と中間周波増幅1段のみから構成されているとは思えないほど高感度である。唯一の難点はAVCが無いことである。ローカル局と国内遠距離局を聞く際には大きな音量差が生じるので、手動でVRを調整しないといけない。

これから春のナイターシーズンまで国内遠距離BCLを楽しめるであろう。





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# by FujichromeR100 | 2017-11-12 20:49 | シリコンTR&現代版 | Comments(0)

VXO-RD06HVF-1 7Mc 4W 電信送信機 - ケースに組み込み   

2017年 11月 05日

懐かしい27Mc CBジャンククリスタルを発振させて遊んだことをきっかけに、半導体式AM変調の実験を始めた。

この実験では、27Mcのオーバートーン発振回路の出力をRD06HVF-1で増幅する2ステージで、8W近い出力が得られた。

27Mcの2ステージでここまで出力が出るのであれば、7McでVXOの出力をRD06HVF-1で増幅すれば簡単に5W程度の出力の電信送信機が出来上がるに違い無いと考え、急遽試作したVXO方式RD06HVF-1 7Mc電信送信機は、予想どおりにうまく動作し、TSSに保証認定を申請した。
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http://fujichrome.exblog.jp/28186836/

いつものまな板式で十分実用になるのだが、この送信機はケースに組み込むことにした。ケースはIDEALのCA80Wである。今日は朝からケースの加工を始めた。
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パネルには穴開けをして、インスタントレタリングを施した。
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部品を取り付けたパネルである。
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送受切り替えにはリレーではなく、例によってロータリースイッチを使った。内部に基板を取り付け、同軸などの配線を施して完成した状態である。
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動作確認は来週以降の課題になった。

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# by FujichromeR100 | 2017-11-05 19:50 | 電信送信機 | Comments(0)

Knobless Wonder 2号機の組み立て   

2017年 11月 05日

7.151909McのXtalを使用して組み立てたKnobless Wonderは順調に完成し、試験交信にも成功した。しかし、この周波数は予想以上に混信が酷く、JA2NKD OMとの2-way Knobless Wonderによる交信がナカナカ成功しない状況である。

1号機の基板をエッチングして送って下さった「Kさん」が、改良版の基板を作成して送って下さった。またJA2GQP OMからは7.2McのHC49/USクリスタルを送ってい頂いた。JA2GQP OMは、7.2Mcの Xtalを使用してLSB用キャリアー発振周波数を7.199Mcにセット可能なフィルター回路を考案された。ラダーフィルターの各素子にインダクターを直列に接続する回路である。

7.199Mcであれば、混信は酸くないであろうと考えて、Kさんに送っていただいた基板の組み立てに着手した。送っていただいた基板はリレー+LPF基板と、RF+AF基板の2枚である。今日はリレー+LPF基板のうち、LPFを除く部分と、RF+AF基板のキャリアー発振とSBM部分を組みたてた。
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キャリアー発振部分とSBMのアップである。
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FB801のSBMトランスは未実装である。残りの組み立ては来週以降の課題となる。


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# by FujichromeR100 | 2017-11-05 16:23 | Knobless Wonder | Comments(0)

金田式DCアンプ基板の組み立て - 2年ぶりの2チャンネル目基板   

2017年 11月 05日

無線と実験1986年6月号に掲載された、DCアンプシーリーズNo.91、「オールバッテリードライブプリメインアンプの製作」に示されたGOA式パワーアンプの基板を2枚エッチングし、そのうち1枚を組み立てたのが2015年6月27日のことであった。

http://fujichrome.exblog.jp/24182240/

その後、2枚目の基板を組み立てることもなく、作業は中断してしまっていた。

昨日、基板組み立て後に7年間放置してしまっていた「もう一つの」熊本シティースタンダードの実働試験を行ったことを契機として、今日はもう一つの積み残しであった「金田式No91パワーアンプ」基板の製作を再開した。

2015年に組み立てたNo91パワーアンプ基板である。
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もう片チャンネル分の部品は揃っていたはずだが、2年余を経て行方不明になった抵抗が何本かあった。
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1980年代に集めておいた2SC959と2SA606は2015年に全て測定しておいた。また、初段の差動増幅回路に使う2SK170もIdssを測定し、ペアー組しておいていた。

今となっては入手が困難な2SC959と2SA606は、1980年代に札幌のジャンク屋で手に入れた2SD188と2SA628が点いたジャンク基板からのはずし物と、当時万世橋の近くにあった半導体専門店のオテックから手に入れたものである。2N3055とMJ2955はモトローラ製のペアーである。どこから買ったのか、忘れてしまった。
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金田式アンプでは、エッチングした基板の使用は「音が悪くなる」としてご法度とされていた。また、部品の種類や配線材の取り付け方向まで細かく指定されていた。

が、これらは全て無視して基板は感光基板を使ってエッチングし、コンデンサーには適当なフィルムコン、抵抗には普通のカーボン皮膜を使用した。これらの平凡な部品を使い、組立作業を進めた。
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2年を経たために、初段差動増幅回路の定電流回路に使う2SC1775を亡失してしまっていた。ここは2SC1775に拘る必要もないことから、両チャンネル分、手持ちがあったローノイズ用2SC1884に換装した。同様に、2年前の基板に使用した1S953が枯渇してしまっていたので、最初の基板の1S953を秋月から買ったスイッチングダイオードに換装し、両チャンネルの部品を揃えた。

こうして、ほぼ組み立てが終わった、No.91パワーアンプ2チャンネル分の基板である。
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若干不足の抵抗などがあったので、サトー電気から入手しないといけない。この基板の調整は、オフセット電圧の調整とアイドリング電流の調整の2項目になる。このGOA方式アンプでは、温度補償が不十分であることが指摘されていた。本来、ファイナルの石は放熱器に取り付けるべきであるのだが、このように基板に裸で取り付けていることもアイドリング電流の不安定差を助長するといわれていた。が、一応動作をさせてみて、どうしても不安定であればファイナルに小さな放熱器を外付けして対応することにする。

どうにかして完成に持ち込みたいところである。



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# by FujichromeR100 | 2017-11-05 16:13 | 金田式DCアンプ | Comments(4)

簡易型PSN TRCVR-EMRFDの回路とVK3YEの回路   

2017年 11月 05日

VK3YEのKnobless Wonderはフィルター方式による単一周波数ダイレクトコンバージョンという超簡易的な構成のTRCVRである。
これにより、簡易型回路によるSSB TRCVRの面白さを経験することができた。

フィルターを使うKnobless Wonderの場合、出力されるSSBはマトモなSSBであるので、固定周波数、出力2.5WのSSB TRCVRとして通用するので、JAでも保証認定を取って安心して運用できる。

しかし、欧米では簡易化の限界に挑戦するようなTRCVRが公然と試作・実験されている。

まずは、EMRFDに掲載されている簡易型AF-PSNを使用したPhasing方式のSSB TRCVRである。
Wで自作派のバイブルとされているEMRFDである。
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ここのEMRFDにはPSNの大家であるKK7B RickがPhasing法に1章を充てて詳細な解説を記載している。その中に、簡易型PSN方式TRCVRの回路図が掲載されている。
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RF-PSNには、Wでポピュラーなバイファイラー巻きトロイダルコイルとコンデンサーを組み合わせた、クオドラチャーハイブリッドを使用している。miniR2のRF-PSNに使用したが、これは実用的なRF-PSNであると思われた。

この簡易型PSN-TRCVRでは、驚くべきことにAF-PSNにもクオドラチャーハイブリッドを使用している。
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RF-PSNの場合、バイファイラーコイルはトロイダルコアに巻けばいいのだが、AF-PSNの場合バイファイラーコイルのインダクタンスが8mHになっている。こんなコイルを巻くコアー材は思いつかない。

後述するNT7Sに尋ねたところ、これはフェライトコアで出来たポットコアに巻くもののようである。結局、FT-50-43などを作っているアミドンのHPから、写真に写っている巨大なポットコアーを入手した。これはJAには輸入されていないもののようである。

今日はこのポットコアの性能を確かめるために、0.3mm EC線を30回ガラ巻きしてインダクタンスを測定してみたところ、結果は6.91mHであった。これがわかれば、8mHとするための巻き数は計算で求めることが出来る。

このAF-PSNは、1Kc/sの1周波数でしか位相が90°ずれない。つまり、1Kc/s以外の音声域では、サイドバンドサプレッションが低下するのである。

それでは、全く実用にならないのではないかと思われるのだが、実はそうでもないようなのである。NT7Sがこの回路でTRCVRを組み立てて、KB6QBIと交信するシーンがYouTubeにアップされている。

https://www.youtube.com/watch?v=jUiIatJ7Xis

これをみる限り、SSBとして交信できているように見える。

先に書いたように、このポットコアの入手に関してNT7Sにメールを出したことがある。返事の中で、NT7Sは英語の「仮定法」を使い、「もしこのリグをもう一度組み立てることがあれば」、というフレーズを使ってきた。これには注目した。仮定法とは、実際にはありえないことを仮定して話す話し方である。If I were a bird.という、例の文である。

この仮定法で書かれたフレーズを読んで、NT7Sはもう、このTRCVRを組み立てることはあり得ないという前提で話をしていることがわかった。

YouTubeを見る限り、交信は成功しているので、それなに実用にはなるのであろう。包括免許の下で、アマチュアはどのような実験をやってもよいとしているWならではのリグである。何しろ、WU2DがYouTubeにアップしているように、単球水晶制御送信機が公然と使える国なのである。うらやましい限りである。

-・・・-
次に、VK3YEのフェージング方式SSB TRCVRである。これは、SP5AHTのデザインを改変して簡略化したものである。

http://home.alphalink.com.au/~parkerp/projects/projssbphasing.htm

VK3YEはこのフェージングTRCVRの回路を詳しくyouTubeで解説している。

https://www.youtube.com/watch?v=wx8_RroSswE&t=435s

回路の説明をみていくと、非常に簡便な回路でフェージング方式TRCVRを構成していることがわかる。AFアンプはLM386をマイクアンプとSP駆動用に共用している。問題のAF-PSNはEMRFDの回路より更に簡易なCR型を使っている。局発には7.160Mcのセラミック発振子を使っているが、これは日本では手に入らない。JG7SYI OMがやられたように、3.58Mcのセラミック発振子を2逓倍してVXOとすると良さそうである。

YouTubeから採取した各部の回路である。
冒頭で示される全体の回路図であるが、手書きで小さくしか写っていないので見にくい。
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非常に簡単な回路であることはわかる。
AFのLM386周りである。送信時にはマイクアンプ、受信時にはSPアンプとして使用している。
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AF、RF-PSNとバラモジである。
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局発回路である。7.160Mcのセラミック発振子を使用するVXOである。バリコンとバリキャップによる回路が示されている。
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受信回路の高周波増幅回路である。AFを増幅すると発振しがちになるので、RFを増幅するほうが感度を上げるためには得策であると解説している。
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バラモジから送信回路と受信回路へと分岐する、この部分がこのTRCVRでは最も複雑であるように思える。
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VK3YEはこのコイルに4.7μHの抵抗型RFCを使用しているという。その上に巻線を重ねて巻いているのであろうか。YouTubeを見ても、このコイルの構造はよくわからなかった。作るとすれば、10Kボビンにバラモジ側4T、共振回路が20T、共振回路のアース側から数ターンの所にタップを取り、送信回路に分岐させるのが良いのではないだろうか。10Kボビンを使うとシールドされるので、発振対策にもなる。

ファイナルにはこういう回路になっている。
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ファイナルにはBD139を使用している。コレクターのワイドバンドトランスの接続をみると、250mWしか出ない回路になっている。ここは、Knobless Wonderのファイナル回路を移植して、出力2.5Wを目指すのが妥当ではないだろうか。

-・・・-

本格的なSSB受信機・送信機というと、PPSNやD.F.F RF-PSNを使ったり、miniR2のようにオールパスフィルターを使うなど、何しろ回路が複雑・大げさになってしまう。

しかし、JG7SYI OMが実用化された、ナガード型AF-PSNを使用するPSN-方式DC受信機は、簡易型とはいえ非常に実用性が高く、実際の交信にも使用可能であった。

ここで紹介したEMRFDやVK3YEによる簡易型フェージングタイプTRCVRは、Knobless Wonderよりは複雑だとはいえ、気楽ににフェージング方式を楽しむには手頃な回路と思われる。

回路的にはVK3YEのTRCVRが簡単であるが、NT7SがYouTubeにアップした、AF-PSNにクオドレッチャーハイブリッドを使用するEMRFDの回路にも捨てがたい魅力がある。

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# by FujichromeR100 | 2017-11-05 00:00 | メリゴ-PSN | Comments(2)

「もう一つの」熊本シティースタンダード-7年ぶりの実働試験   

2017年 11月 04日

熊本シティースタンダード#44、1986年冬号、「熊本標準方式にみる自作機器製作テクノウ」を手にした当時、その内容に大きな衝撃を受けた。1979年に買ったSSBハンドブックにより、「SSBトランシーバーの自作は困難を極めると思っていたのだが、その自作は至難であるはずのSSBトランシーバーなどを平然と自作して楽しんでいる集団がいたのである。
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(表紙がボロボロになってしまった)

この本の記事の一つである、JH6GZB OMによる「50Mc SSBダブルVXOトランシーバー」には、1995年に熊本シティースタンダードSSBトランシーバ-を初めて組み立てて以降も興味を惹かれ、必要な部品であるTA7320とμPC575C2を手に入れてはいたのだが、実際に組み立てることはなく長い時間が経過していた。

この積み残しに取り組んだのは、2009年に自作を再開した約1年後、2010年である。

2010年の7月にJH6GZB OMのSSBジェネレーター基板の感光マスク描きに着手し、
http://fujichrome.exblog.jp/14201434/
8月にJA6XI和田OMによるトランスバーター基板と共に組み立てが凡そ完了した。
http://fujichrome.exblog.jp/14464610/

組み上がっていたJH6GZB SSBジェネレーター基板とJA6XI トランスバーター基板である。
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JH6GZB SSBジェネレーター基板の回路図である。
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バラモジとプロダクト検波にはTA7320を使い、増幅素子には当時先端であった2SK241を起用した設計である。JA6BI 田縁OMによるオリジナルの「熊本シティースタンダード」とはまったく違う熊本シティースタンダードSSBジェネレーターである。

50Mc用としたので、IF周波数はできるだけ高いほうが有利ということで、ラダーフィルターとキャリアー発振には12.960Mcのクリスタルを使った。

JA6XI トランスバーター基板の回路図である。
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回路図ではRF増幅素子に3SK102を使用し、ソースが直接アースに接続されている。が、ここには手持ちがあった3SK59と、今は亡き小澤電気から買った3SK35を使ったので、基板を細工してソース抵抗とパスコンを接続するように改造した。

記事に示されているトランスバーター基板の感光マスクパターンを回路図と照合したところ、3箇所の間違いが見つかり、感光マスクを作成するときに、その間違いは訂正した。また、このパターンは10Kボビンに手巻きしたコイルを使用する設計となっており、FCZコイルをそのまま使用すると電源がアースにショートされてしまう。この基板を組み立てた時、手間を省くために全てFCZコイルを使用したために、使用しないピンの周りのアースパターンをドリルの歯でザグっておき、ショートしないように工夫した。

VXO用には、15.840Mcのクリスタルをアズマ無線工業に特注した。局発回路では、これを4逓倍して63.36Mcとし、ジェネレーターの12.960McとDBMで混合して50.4Mcを出力する設計である。

これらの基板は、いつか実働試験をしようと考えながら、7年間も放置してしまっていた。50McのTRCVRは既にあるために、必要に迫られなかったのも放置していた理由ではある。今日は、ついにこの実働試験に取り掛かったのである。実働試験の様子である。
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キャリアー発振はVXOになっている。これの発振周波数を確かめると、
12.956Mcから
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12.965Mcとなった。
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この可変範囲で、キャリアー発振周波数はUSB用にもLSB用にも設定できることが確認できた。上側ヘテロダインとするのでサイドバンドが反転することから、LSB用にキャリアーポイントを設定した。周波数は12.960Mcであった。

次に、30pFのタイトバリコンを接続してVXOの調整を行った。DBM直前の3dbパッド部分で、VXOの周波数は63.346Mcから
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63.096Mcとなった。
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次に、受信部の回路を調整した。ディップメーターから50Mcの信号を出し、受信しながら調整すると無事に各コイルでピークが取れた。ディップメーターの信号を受信している様子である。Sメーター代わりに接続したVUメーターの針が触れている。
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フルスケール500μAなので、振れが十分ではない。Sメーターにはサトーで売っている200μA FSのラジケーターを使うのが良さそうである。

受信部の調整が終了したので、次に送信回路の調整に取り掛かった。電源切り替え用のスライドスイッチを「送信」側に切り替え、マイク端子にAFオッシレーターを接続した。AFレベルを上げると、出力にRF電圧が無事に検出された。各コイルのコアーでピークを取ろうとしたところ、トランスバーターの送信アンプが発振してしまった。

これは、熊本シティースタンダードではありふれたトラブルであり、送信アンプ回路でドレインをFCZコイルの中点に接続すると、通常は解決する。早速、基板裏を細工して配線を手直ししたところ、発振は収まり、各コアーのピークが無事に取れるようになった。

トランスバーターの出力に周波数カウンターを接続すると、無事に50Mc台の目的周波数をカウントした。

VXOのバリコンをまわすと、出力周波数は50.387Mcから
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50.135Mcまで可変できた。
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VXOコイルのコアーを調整すると、出力は50.1Mc以下まで下がった。この辺は安定度との兼ね合いで設定することになる。

長年の積み残しであった、「もう一つの熊本シティースタンダード」の実働試験を、基板組み立ての7年後に漸く実施できたことは感無量である。
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ここまでの段階で大きなトラブルは無く、無事に所定の動作をすることが確かめられた。これは、完成まで持ち込みたいところである。なお、このままVXO仕様にするか、N6QW Si5351 VFOにして周波数直読とするかは思案中である。

いずれにせよ、サトー電気からケースを仕入れないといけない。なお、同じように積み残しとなっている、JA7CRJ OMによる「CQ1号」SSBジェネレーターを使うTRCVRの実働試験も行いたいところである。これは、最初からケースに組み込んでしまいたいところである。

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# by FujichromeR100 | 2017-11-04 16:01 | 熊本シティースタンダード | Comments(2)

2SC496Yと2SA496Y   

2017年 11月 03日

1980年代には、まだ真空管しか使うことが出来なかった。UZ42-UZ42 3.5Mcまな板電信送信機、UY76-UZ42 1.9Mcまな板電信送信機を組み立てて交信に成功していたのだが、半導体を使えるようになりたいと考えていた。

当時、札幌駅の北口に部品屋があった。ジャンクの生基板切れ端や抵抗詰め合わせなども売っていて、今思えばFBな店であった。その店で、2SC735Yと2SC496Yをまとめて買ってみたのである。店のおじさんに、「トランジスターの練習に使う」というような話をした記憶がある。

この2SC735Yと2SC496Yを使って6石スーパーの出力段と同じB級プッシュプルアンプ基板を組み立てたのだが、トランジスターによる製作はそれ以上進むこともなく、送信機はしばらく真空管で作り続けた。

この懐かしい2SC496Yのコンプリが2SA496Yであり、緑色をしている。2009年ごろには2SA496Yがサトー電気で売られていたので、少し手に入れておいていたのだが、いつの間にかカタログから消えてしまった。

Knobless WonderのファイナルにTO126型の2SC2314とBD139を使ったことをきっかけに、TO126の2SC496Yが懐かしく思いだされた。ふと調べてみると、2SA496Yを売っている店が見つかったので、懐かしさに思わず買ってしまった。2SC496Yは大手の通販店に在庫していることから、これも個注文した。

久々に手にした2SC496Yと2SA496Yである。
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NFB付きSEPP低周波電力増幅基板に使うと丁度良い規格の石である。

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# by FujichromeR100 | 2017-11-03 18:29 | 部品 | Comments(0)

QCX TRCVR送信部改変 BS170×3 7Mc E級電信送信機-TSSで保証認定終了   

2017年 11月 03日

9月17日に試験交信に成功したQCX TRCVR送信部改変 BS170×3 7Mc E級電信送信機である。その後、TSSに保証依頼と変更申請書を送っておいたところ、10月25日付けの新局免が標章と共に28日に届いた。
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この送信機には、アイテンドーの「びんぼうでいいの with LCD」におまけで付いてきた、小さなディスプレイを活用したN6QW VFOを使用している。
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おまけのFSTNディスプレイを無線機に活用できた。画面が小さすぎてみにくいのだが、初めて手に入れた「びんぼうでいいの」に付いてきた、思い入れのあるFSTNディスプレイを活用できたので気に入っている。

第30送信機になった。第31送信機はRD06HVF-1ファイナル3石VXO方式4W 7Mc電信送信機、第32送信機はKnobless Wonderであり、どちらもTSSに書類を発送してある。





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# by FujichromeR100 | 2017-11-03 18:14 | E級電信送信機 | Comments(0)