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シャンテック電子のループアンテナを使う高感度ラジオの計画   

2018年 01月 15日

シャンテック電子で、ループアンテナのキットを売っているのをみつけた。
http://www.shamtecdenshi.jp/make_radio/L-001_Loop.html
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1辺は40cmである。ループアンテナは面積が大きい程電波を捕捉する効率が上がり、感度が高くなるのだが、むやみに大きくすると場所を取って不便である。この程度が丁度良い手頃な大きさであろう。

外側の巻き線と260pFポリバリコンでのBC帯に同調し、内側の黄色い2回巻きのリンクコイルで信号を引き出せるようになっている。

このループアンテナを使う高感度受信機を計画してみることにした。

このループアンテナは、バーアンテナのようにシャーシーに取り付けて2連バリコンによりトラッキングを取る方式のスーパーに使うことは出来ない。ラジオの近くに置いて、リンクからの配線をラジオ本体に接続して使うことになる。

そうなると、選局はVFOで行い、アンテナと組み合わせる260pFバリコンはRF TUNEとなる。実際の操作は、VFOで選局し、260pFポリバリコンを最高感度に調整することになる。

ややこしいが、そういうラジオもまた面白そうである。なんといっても、トラッキング誤差が発生しないところが高感度ラジオ向けである。

以前組み立てたものの、何に使うか決めていない入力10.7McダブルコンバージョンAM検波 IF基板があるので、これを活用してみることにする。

基板の回路図と外観である。
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増幅素子にはHycasを使い、10.7MHzのIF信号を2段増幅した後に10.245Mcの局発と混合して455Kcの第2 IFに変換し、9Kcのセラミックフィルターを通す。Hycasで1段増幅した後に、ダイオード検波する。得られたAF信号をオペアンプで増幅して出力する。W1FB改AGC駆動回路も組み込んである。

通信用AM受信機のIF基板として組み立てたのだが、これを使って高感度BCラジオを仕立てようというわけである。

VFOにはN6QWのSi5351 VFOを使う。周波数ステップを9Kcとして、秋月のクリック付きロータリーエンコーダーと組み合わせると選局が容易となろう。出力は、10.7Mcに522Kc~1611Kcを加えた11.222Mc~12.311Mcとする。

フロントエンド基板の回路図を考えて、基板パターンまで描いたところである。回路図と感光マスクである。
シャンテック電子のループアンテナを使う高感度ラジオの計画_f0205744_19520870.png
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RFには出力側非同調のHycasを使い、DBMにはJA2NKD OMから頂いた、貴重なSBL-1を投入する。IFとVFOの周波数が近いために、DBMの後に10.7McのFMラジオ用3端子セラミックフィルターを接続する。フィルターの入出力インピーダンスは330Ωのようである。

たかが中波ラジオに、という程大げさな構成である。全体としてオーバーゲイン気味の設計のようにも思えるが、どういう聴感になるのかは組み立ててみないとわからない。

最近組み立てたビンテージゲルマTR 2N1108 IF段ラジオは等容量2連バリコンとパデイングコンデンサーを使うことにより、トラッキング誤差を小さくできたので、非常に感度が高く仕上がった。

これを上回る感度のラジオに仕上げることが目標である。

現在の視点からは斬新に見えるループアンテナであるが、ビンテージラジオ時代には汎用された形式である。ループアンテナには静電系のノイズに強いというメリットもある。
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このプロジェクトもボチボチと取り組んで行くことにする。

by FujichromeR100 | 2018-01-15 22:19 | シリコンTR&現代版ラジオ | Comments(0)

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