人気ブログランキング | 話題のタグを見る

6146パラリニア回路図-増幅回路の概要   

2021年 09月 25日

6146パラリニアのうち、電源回路と送受切り替え回路を除いた部分の回路図を描いてみた。
6146パラリニア回路図-増幅回路の概要_f0205744_21395654.jpg
定数に記憶していない部分もあり、抜けているが、回路自体はこのようにシンプルである。電源トランスにはヤフオクで手に入れたTS520用トランスを使い、両波倍電圧整流で高圧を得ている。400Vタップでは出力50W、800Vでは出力100Wとなる。バイアス用の-120Vもこのトランスから得ている。

スクリーングリッド安定化には、子供の頃近所にあった菊池電気から部品取り用に貰った白黒テレビから抜いた16A8を起用した。ヒーター電圧意外は6BM8と同じ規格である。基準電圧にはネオン管を使用した。6146 2本のヒーター電源6.3V、16A8のヒーター電源、16.8V、スクリーングリッド用300Vは西崎電機に特注したトランスから供給した。

増幅回路は6146のグリッド入力回路に共振回路を接続した、Tuned Plate Tuned Grid(TPTG)型のAB1級増幅回路である。TPTGはそれ自体、自励発振回路に使われる程発振し易い回路である。出力がCpgを通して入力に帰還して発振するのである。このため、TPTGではこのCpgの影響を打ち消すための中和回路が必須である。

回路図の10pFマイカコンが中和コンデンサー(NC)である。NCを通して逆相電圧を出力から入力に戻すことにより、Cpgの影響による帰還電圧を丁度打ち消すという原理である。

NCには本来、エアートリマーを使うのであるが、手持ちが枯渇したので固定マイカコンを使った。3.3pFでは容量が足りずに発振してしまい、10pFとしたら発振が止まり安定に動作するようになった。

TPTGではエキサイター出力は0.5Wもあれば6146のグリッドをフルスイングする電圧が入力共振回路の両端に発生し、50Wまたは100Wの出力が出る。このため、エキサイターの製作は非常にラクになる。この高感度は半導体単段増幅リニアではマネのできないところである。

Ep 400V、出力50Wでは6146にも負担がかからず長持ちすると期待できる。なお、7メガ用に組みたてたリニアにも同じTS520ジャンクトランスを使用し、真空管にはUY807同等の軍用管である1625をパラで起用した。1625の場合はEp800Vで出力50Wとなった。6146の方が使い易いのである。回路はどちらもほぼ同じであるが、1625パラリニアではスクリーングリッド電圧安定化に小型コンパクトロンの12ZJ8を使った。この部分には手持ちの球を活用すれば良いであろう。

なお、主要部品であるRFCとタンクコイルもヤフオクで手に入れたTS520からのハズシ物である。ロードバリコンはフロービスで手に入るラジオ用430pF 2連バリコンである。メーターはEbayで手に入れた46mm丸型500mAと5mAである。その他、高圧用ブロックコンデンサー500V 100μFもヤフオクで入手した。ヤフオクを探せば、このようなリニアに使う主要部品の多くを手に入れることができる。

by FujichromeR100 | 2021-09-25 22:05 | FT-8 | Comments(0)

<< FT8デコードの改善を目指して... 14MHz FT8でアフリカ狙い >>