JA2NKD式RD15HVF1シングルアンプ基板
2012年 12月 09日
21Mcで使用するのでドレイン-アース間のコンデンサーは省略した。また、入力回路の直列インダクターは、手持ちのトロイダルコアーに0.7μH(手持ちがあったT37-2に12回)になるように巻いたが、50Mcまで使うワイドバンド仕様にするためには、巻き数を8回と少なくしないといけないことは、JA2NKD OMが実験で示されたとおりである。
最初にこのFETを試した実験基板から部品を移植して、実働試験を行った。アイドリング電流が最大450mAまでしか設定できなかったので、450mAで動作させてみた。3端子レギュレーターを6Vタイプに換装しないといけない。
1:9の伝送線路的トランスを使うのは初めてである。この基板では7.2mV入力で出力は3.12Wとなり、ドレイン電流は800mAであった。効率は30%台である。前回の実験では約50%の効率であったが、効率の低下は出力部の伝送線路トランスの違いによるのかもしれない。5Wまでのリニアりティーは前回使用した1:4トランスの回路よりも優れているはずなので、効率の低下は容認する必要があろう。
1:9トランスを使用したこの回路でも、感度の高さには驚く。12mW弱の入力で5Wの出力となるはずである。トランジスターによるファイナル基板と比べて、増幅段を1段省くことができそうなほどの感度である。
JA2NKD OMの実験結果によると50Mcでも同様の高感度が得られるようであり、以前試作したTA7358を使用するSSBジェネレーターとトランスバーターの組み合わせによる50Mc送信機のファイナルとして威力を発揮しそうである。
JA2NKD式RD15HVF1シングルリニアアンプ回路には、大いなる期待が持てる。
by FujichromeR100 | 2012-12-09 19:07 | JA2NKD式RD15HVF1 リニア | Comments(2)
しかし、制作意欲はすごいですね。感服いたしております。私は、まったくぼちぼちです。
これで最早2SC1971の亡霊に捕らわれる必要がなくなっただけでなく、これまで汎用されていたトランジスターによるワイドバンドアンプに完全に取って代わる回路を手にすることができたわけですから、自作マニアにとって大きな福音です。
なんといっても、シンプルで私のような素人にも判りやすく、それでいてこれまでのトランジスター回路を遙かに凌駕する高性能であるところが、この回路の特徴ですので。