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金田式DCアンプ基板の組み立て - 2年ぶりの2チャンネル目基板   

2017年 11月 05日

無線と実験1986年6月号に掲載された、DCアンプシーリーズNo.91、「オールバッテリードライブプリメインアンプの製作」に示されたGOA式パワーアンプの基板を2枚エッチングし、そのうち1枚を組み立てたのが2015年6月27日のことであった。

http://fujichrome.exblog.jp/24182240/

その後、2枚目の基板を組み立てることもなく、作業は中断してしまっていた。

昨日、基板組み立て後に7年間放置してしまっていた「もう一つの」熊本シティースタンダードの実働試験を行ったことを契機として、今日はもう一つの積み残しであった「金田式No91パワーアンプ」基板の製作を再開した。

2015年に組み立てたNo91パワーアンプ基板である。
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もう片チャンネル分の部品は揃っていたはずだが、2年余を経て行方不明になった抵抗が何本かあった。
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1980年代に集めておいた2SC959と2SA606は2015年に全て測定しておいた。また、初段の差動増幅回路に使う2SK170もIdssを測定し、ペアー組しておいていた。

今となっては入手が困難な2SC959と2SA606は、1980年代に札幌のジャンク屋で手に入れた2SD188と2SA628が付いたジャンク基板からのはずし物と、当時万世橋の近くにあった半導体専門店のオテックから手に入れたものである。2N3055とMJ2955はモトローラ製のペアーである。どこから買ったのか、忘れてしまった。
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金田式アンプでは、エッチングした基板の使用は「音が悪くなる」としてご法度とされていた。また、部品の種類や配線材の取り付け方向まで細かく指定されていた。

が、これらは全て無視して基板は感光基板を使ってエッチングし、コンデンサーには適当なフィルムコン、抵抗には普通のカーボン皮膜を使用した。これらの平凡な部品を使い、組立作業を進めた。
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2年を経たために、初段差動増幅回路の定電流回路に使う2SC1775を亡失してしまっていた。ここは2SC1775に拘る必要もないことから、両チャンネル分、手持ちがあったローノイズ用2SC1884に換装した。同様に、2年前の基板に使用した1S953が枯渇してしまっていたので、最初の基板の1S953を秋月から買ったスイッチングダイオードに換装し、両チャンネルの部品を揃えた。

こうして、ほぼ組み立てが終わった、No.91パワーアンプ2チャンネル分の基板である。
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若干不足の抵抗などがあったので、サトー電気から入手しないといけない。この基板の調整は、オフセット電圧の調整とアイドリング電流の調整の2項目になる。このGOA方式アンプでは、温度補償が不十分であることが指摘されていた。本来、ファイナルの石は放熱器に取り付けるべきであるのだが、このように基板に裸で取り付けていることもアイドリング電流の不安定差を助長するといわれていた。が、一応動作をさせてみて、どうしても不安定であればファイナルに小さな放熱器を外付けして対応することにする。

どうにかして完成に持ち込みたいところである。

続きはこちら
https://fujichrome.exblog.jp/32994012/

by FujichromeR100 | 2017-11-05 16:13 | オ-ディオ・金田式DCアンプ | Comments(4)

Commented by pwz at 2017-11-07 07:21 x
いやー、懐かしいです。
私もこの回路で作って30cm3wayの大きなspを鳴らしていました。大音量でも3055/2955が熱くならなのに感動したものです。音は素直で癖がなかったような。。。
Commented by FujichromeR100 at 2017-11-07 19:28
PWZ OM, ご無沙汰しております。コメント、大変ありがとうございます。

この回路で組み立てられた件、了解です。1986年の発表でした。80年代中頃から90年代終わり頃にかけて、無線と実験が一番面白かったように感じています。こういう主白井回路も次々発表されていましたし、なんと一手もまだ部品が手に入っていました。

この回路、アイドリング電流の安定度に難があると読んだことがあるのですが、その点いかがでしたでしょうか。
Commented by pwz at 2017-11-08 21:55 x
そうですか、アイドリング電流が不安定だったのですかね。私はあまりその辺を気にしなかったので、問題があったとしても気がつかなかったのかもしれません。

ただ、たしか初段のデュアルFETだったかな?FDなんちゃら(番号失念)を飛ばしてしまって、たしか3000円以上していたと思いますが、これが入手難で、再建をあきらめて、ディジタルアンプに移行しちまった覚えがあります。
Commented by FujichromeR100 at 2017-11-09 19:30
そうでしたか。ということは、アイドリング不安定が原因で終段が暴走するようなトラブルは発生しなかったということでしょうか。それであれば、安心です。何しろ、終段を裸で基板に取り付ける構造、そのままで組み立ててしまったものですから・・・

あのFDナントカは高価なイメージがあり、勝手に手持ちの代品を使ってしまいました。あれが飛んでしまったら大変なショックですね。FDは、昔は無線と実験の広告に載っていましたが、今はもう入手自体が困難でしょうね。。。

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