人気ブログランキング | 話題のタグを見る

14MHz FT8用6146パラリニアの組み立て-実働試験と交信   

2020年 11月 28日

先週、配線が全て終了した14MHz FT8用6146パラリニアである。
https://fujichrome.exblog.jp/31977902/
今日はいよいよ実働試験に取り掛かった。まず最初にやるべきことは電源の動作確認である。
14MHz FT8用6146パラリニアの組み立て-実働試験と交信_f0205744_12044383.jpg
6146のプレート電圧は411Vであった。
14MHz FT8用6146パラリニアの組み立て-実働試験と交信_f0205744_12053484.jpg
6146のスクリーングリッド電圧安定化電源用16A8のヒーターと基準電圧となるネオンランプが無事に点灯した。
14MHz FT8用6146パラリニアの組み立て-実働試験と交信_f0205744_12064445.jpg
スクリーングリッド電圧は無事に180Vに設定できた。
14MHz FT8用6146パラリニアの組み立て-実働試験と交信_f0205744_12075225.jpg
出来合いの7812安定化基板も正常に動作した。
14MHz FT8用6146パラリニアの組み立て-実働試験と交信_f0205744_12095555.jpg
バイアス電圧用に90Vタップを半波整流して得られた負電圧は約-120Vであった。バイアス電圧設定用VRを調節したところ、無事にアイドリング電流を2管で50mAに設定できた。
14MHz FT8用6146パラリニアの組み立て-実働試験と交信_f0205744_12122528.jpg
そのときのバイアス電圧は-39Vであった。
14MHz FT8用6146パラリニアの組み立て-実働試験と交信_f0205744_12125910.jpg
電源は正常に動作していることが確認できた。次に、エキサイターとAFオッシレーターを接続して実働試験を行った。
14MHz FT8用6146パラリニアの組み立て-実働試験と交信_f0205744_17152015.jpg
送受切り換え回路は上手く動作した。NCは最小容量のままで発振もせず安定に動作した。807/1625パラリニアでは酷い寄生発振に見舞われたが、この6146パラリニアは寄生発振することなく安定であった。

手持ちの6146を1本ずつ挿して動作させ、プレート電流と出力が揃った2本を選別して使用した。
14MHz FT8用6146パラリニアの組み立て-実働試験と交信_f0205744_17243775.jpg
グリッド電流が流れる直前まで励振するとプレート電流は約200mA、出力は40Wとなった。
14MHz FT8用6146パラリニアの組み立て-実働試験と交信_f0205744_17313290.jpg
14MHz FT8用6146パラリニアの組み立て-実働試験と交信_f0205744_17314354.jpg
入力80W、出力40W、効率約50%である。リニアの回路はTuned Grid Tuned Plate方式なので、励振は0.5W以下でフルパワーの40Wが出る。

いよいよ受信機とPCを接続してオンエアーしてみた。
14MHz FT8用6146パラリニアの組み立て-実働試験と交信_f0205744_17354588.jpg
CQを出していたHL1QVH局を呼んだところ、応答があった。
14MHz FT8用6146パラリニアの組み立て-実働試験と交信_f0205744_17374143.jpg
無事にRR73まで進み、交信が終了した。交信が終わって間も無く、早速eQSLが届いた。
14MHz FT8用6146パラリニアの組み立て-実働試験と交信_f0205744_17384680.jpg
その後、HL9GY
14MHz FT8用6146パラリニアの組み立て-実働試験と交信_f0205744_17391072.jpg
UAΦQNI
14MHz FT8用6146パラリニアの組み立て-実働試験と交信_f0205744_17395560.jpg
UA9UNG
14MHz FT8用6146パラリニアの組み立て-実働試験と交信_f0205744_19232181.jpg
と交信できた。

ー・・・-

グリッド側に共振回路を持つTuned Grid Tuned Plate(TPTG)形式の回路で組み立てた6146パラ14MHz FT8用リニアアンプが無事に動作した。

14MHz~28MHzにはこれまで、入力非同調式6146リニアを使用してきた。これは、入力をバイファイラー巻きワイドバンドトランスでステップアップして200Ωの抵抗でターミネートし、5Wの電力を喰わせた際に抵抗の両端に発生する電圧でグリッドを振る方式である。グリッド側にインピーダンスが低いので中和を取らなくても発振せずに安定に動作するというメリットがある一方、エキサイター出力に5Wを要する点が問題である。

これに対して、今回組み立てたTPTGでは0.5W以下の電力でフルパワーが出るので、エキサイター出力が小さくても済むことになり、エキサイターの構成と調整が非常にラクになる。

7メガのFT8は簡単にシステム構築でき、念願だったW西海岸ともすぐに交信できたのに対して、14MHzのFT8は受信機とエキサイターのどちらにも問題があり手直しに非常に時間が掛かった。また、6146パラTPTGリニアの組み立てにも非常に時間が掛かってしまったが、どうやらこれで14MHzのFT8にオンエアーできるシステム構築が一とおり完了した。

交信を続けて感触を確かめることが当面の課題である。

続きはこちら
https://fujichrome.exblog.jp/32008196/






by FujichromeR100 | 2020-11-28 12:14 | FT-8 | Comments(4)

Commented by Kikai kunio at 2020-11-29 07:58 x
素晴らしいです。私もいつか自作の無線機でDXをしてみたいです。
Commented by FujichromeR100 at 2020-11-29 19:59
コメントありがとうございます。ご覧のとおりジャンクまがいのガラクタ無線機で、やっと交信できるところまでこぎつけました。1983年頃に自作3.5MHz 2球電信送信機とオートダイン1-V-2受信機で交信に成功して以来、自作リグによる交信の面白さに取り付かれています。。
Commented by HL1QVH at 2022-03-14 23:33 x
Dear JH8SST

I found your blog.
I am glad to meet you on Internet & On Air

Good Luck To You!
Commented by FujichromeR100 at 2022-03-15 22:26
Dear HL1QVH,

I'm so glad and happy to find out your comment on my BLOG here, as well as QSO on 14MHz FT8. Hope to meet you again on the air again.

Best 73's JH8SST/7

<< 14MHz FT8用6146パ... 先週に続いて7MHz 和文電信QSO >>