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シャンテックループアンテナ+3SK35高一中二ラジオでのBCL-地方基幹5KW局は高難度   

2018年 02月 28日

現在、中波の国内遠距離局を受信して楽しんでいる人のHPは結構あり、中には国内民放局を全て受信することに成功した人のHPもある。

例えば、ここである。
http://radio1964.blog.fc2.com/blog-entry-1.html


シャンテックループアンテナがBCL用に素晴らしい効果を発揮することを2週にかけて経験したところである。
https://fujichrome.exblog.jp/29615071/
このシャンテックループと3SK35高一中二の組み合わせで、シャックのある0410から中は民放局全盛は出来る可能性があるだろうかと調べてみた。

これまでに北海道・東北の局は全て受信できている。関東は栃木放送、関西は和歌山放送を除き受信できた。

福岡のRKB毎日と九州朝日はどちらも50KWであり、これまで受信したことがあるので、シャンテックループで受信可能と思われる。広島のRCCもよく聞こえる局である。

このように、受信実績のある局を除外した、国内中波局のリストである。
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これをみると、1098Kcでは苦労してどうにか受信して受信報告書を送った信越放送とラジオ福島に加えて、出力5KWの大分放送が送信されていることがわかる。

他の周波数でも同じような問題があることがわかった。一例をあげると、900Kcでは高知放送、山陰放送、HBC函館局の3局が全て5KWで送信している。

また、HBC中継局が受信の妨害となる可能性のある局が非常に多いこともわかった。

遠距離の九州・四国の5KW局の悉くについて、同じ周波数で近距離の局が送信していることは致命的である。

こうみると、リストされている局を全局受信することは至難の技であるように思える。どうにか受信できそうなのは、山陽放送くらいである。

受信困難であるとはいえ、これらの局の受信も試みてみる価値は十分にある。ループのNull点を利用して妨害をかわして受信できる局があるかもしれない。

しかし、まずは50KW局等、受信可能な局を片付けるのが先決であろう。まだ受信報告書を送っていない大阪のOBC、HBC北海道を今週末に受信した後、地方局の中ではよく聞こえるRCC広島20KW、九州朝日とRKB毎日の九州50KWペアを受信することが目標である。

by FujichromeR100 | 2018-02-28 22:01 | BCL | Comments(2)

2SA353カスコード、IF 2段増幅ラジオ-ゲルマトランジスタ-スーパーで究極の感度を目指す   

2018年 02月 28日

以前、ゲルマトランジスターの2SA353を使うIF1段増幅のみの4石スーパーを組みたてた。

等容量2連バリコンとパディングを使い、3点調整によりトラッキングを詰めた結果、RF無し、IF1段増幅とは思えないほどの高感度に仕上がった。
https://fujichrome.exblog.jp/28115243/
3SK35高一中二+シャンテックループの組み合わせでも聞こえなかった、北陸放送のGWが聞こえたと記録されている。

これは、10.7Mcでパワーゲイン(PG)38dbと規格表に謳われている2SC2669を使った4石スーパーに匹敵する感度である。

2SA353である。
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以前はサトー電気に「一山いくら」でリストされていたのだが、いつの間にか売切れてしまった。1982年版トランジスター規格表によると、455KcでPG=39dbとなっている。

この2SA353を使い、2N1108ラジオのようにIF 2段増幅とすると究極の感度のBCL用ラジオができあがるだろうとは誰でも考えるところであるが、TRによるIF 2段増幅はそれ程簡単では無いのである。

「絵で見るラジオのABC」に掲載されている、ゲルマ6石スーパーの回路図である。
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IF 2段増幅であり、IF TRに中和用のコンデンサーが接続されている。これは、IFの発振をとめるための措置である。IF 2段増幅は発振の危険性が高いのである。

一方、シリコンTRを使う6石スーパーについて、奥澤清吉著「はじめてトランジスター回路を設計する本」に記事がある。
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その記事には、「中間周波増幅2段の回路は必ずといってよいほど発振します。」と記されている。これは、トランジスターのベース・コレクター間容量を通して帰還が生じるためであり、丁度、Cpgが大きな3極管で高周波増幅をしようとすると発振するのと同じである。

この発振をとめるためには、中和を施すことが有効であり、2N1108 IF2段スーパー、2009年に組み立てたヨーロッパ・ビンテージOCナンバーゲルマのIF 2段スーパーでは、中和によりIFの発振が完全に止まった。
https://fujichrome.exblog.jp/10818185/

しかし、455KcでのPGが39dbにも及ぶ2SA353によるIF増幅段を2段重ねると発振は必至であり、例え中和を施したとしても発振はとまらないであろうことは事前に明白である。奥澤先生も記事の中で「中和だけでは発振がとまらない場合があります」としている。

2SA353を使い、発振することなく39db×2=78dbものゲインを安定に得る方法は無いものかといろいろ調べるうちに、これまでしばしば参考にしてきた「RFワールド ラジオで学ぶ電子回路」の「第5章ダイオード検波ラジオ」に「カスコード増幅回路」の解説があることをみつけた。
http://www.rf-world.jp/dls/fujihira/pdf/Fujihira-radio-s05.pdf

この中では、下に示す、TRによるRFC負荷の高周波増幅回路は「必ず発振する」とされている。
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しかし、次に示すカスコード増幅回路では、どの値のRFCを負荷にしても発振することなく安定して高周波増幅が行われるというのである。
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このカスコード回路については、2010年に3.9Mcの日本短波放送を聞くためのクリコンを作ろうとして、RF増幅回路に使うために実験をしたことがある。
https://fujichrome.exblog.jp/12815131/

このときはゲルマ2SA101を使い、バイアスについて検討を行った。また、N6QWによるSimpleceiverにはJ310のカスコード回路がRF増幅とIF増幅回路に使われており、安定に動作している。

カスコード回路では上側のトランジスターのベースがパスコンにより接地されている。これにより、入力(下側のエミッター接地TRのベース)と出力との間がシールドされるために、安定な高周波増幅が可能となる。

これは、3極間のグリッドとプレートの間に、パスコンでアースされた「スクリーングリッド」を挿入することによりCpgが激減し、高周波増幅を安定に行うことができるようになった「4極管」と非常に類似している。

3SA353によるIFアンプをカスコード接続にすると、発振することなく39db×2=78dbもの増幅を安定に行うことが出来るのではないかというわけである。

早速、回路図をかいてみた。
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上側のTRはベース接地回路として動作し、エミッター電流(=下側のTRのコレクター電流)をコレクターに受け渡す役割なので、2SA353を使う必要は無いはずである。ここには、手持ちが豊富な2SA101を起用することにした。

周波数変換段と中間周波増幅1段目のICは0.5mA、中間周波増幅2段目のICは1.0mAとなるようにバイアス抵抗を設計した。カスコード回路では、下側のトランジスターのコレクター電圧が約-4.3Vになるので、バイアス抵抗は電源電圧3Vとして設計した2N1108ラジオの定数とした。この抵抗値はコレクター電流を実測し、必要に応じて調整することにする。

早速、この回路の感光マスクを描いた。
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エッチングと基板の組み立ては、週末の課題である。

なお、6石スーパー(IF 2段)が発振する要因としては、バーアンテナからのリンクコイルの極性(位相)も関与するようである。
http://radiokobo.sakura.ne.jp/G/tr-radio-repair/CK-606.html

by FujichromeR100 | 2018-02-28 20:41 | ゲルマトランジスター | Comments(0)

シャンテックループアンテナでBCL - 13局受信報告   

2018年 02月 26日

先週、シャンテックループアンテナを使用し始め、バーアンテナでは足元にも及ばない高感度で受信できることに腰を抜かした。
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受信したラジオ関西(神戸)、ABC(大阪)、ラジオ東北(仙台)に早速受信報告書を送ったところ、直ぐにベリカードが届いた。
・ラジオ関西
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鉄塔2本の送信アンテナにより、北東方向に指向性を持たせて送信しているとのことである。
・ABC
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ラジオ関西とABCは、1982年に受信していなかった。
・東北放送
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上が1982年、下が2018年のベリカードである。どちらもFBなデザインである。

2月24日と25日は、BCL三昧となり、計13局を受信して受信報告書を作成・郵送した。受信した局である。
2月24日
①SBC信越放送 1098KHz 09:47 24332 ラジオ福島と混信。2月25日の08:00前後はラジオ福島が入感し、SBCは聞こえず。
②STVラジオ 1440Kc 14:12 44434(札幌)
③文化放送  1134Kc 18:04 55544
④CBCラジオ 1053Kc 16:01 44444(名古屋)
⑤静岡放送  1404Kc 17:34 33432 HBC釧路5KWの混信が深刻
⑥TBSラジオ 954Kc 17:55 55545
⑦東海ラジオ 1332Kc 18:10 44444(名古屋)
⑧ニッポン放送 1424Kc 18:15 55545
⑨ラジオ日本 1422Kc 18:29 55545
⑩MBSラジオ 1179Kc 18:57 45544(大阪毎日放送)


⑨のラジオ日本ではタブレット純「音楽の黄金時代」という番組をやっていた。1973年特集を組んでおり、五輪真弓の「少女」など、懐かしい曲が沢山かかり、楽しめた。 

2月25日
⑪ラジオ福島 1098Kc 07:52 34433
⑫青森放送 1233Kc 08:15 44433
⑬IBS茨城放送 1197Kc 16:20 33433 STVラジオ旭川5KWの混信が深刻。ループアンテナを回したところSTVが巧く消去。

1098Kcの信越放送とラジオ福島は、出力が共に5KWであり混信が深刻である。1982年に小樽で受信した際も、混信が問題だったと記憶している。24日の10:00前に、ラジオ福島の混信を伴いながらも、信越放送が受信できた。しかし、翌25日の08:00前には信越放送が全く聞こえず、ラジオ福島を受信できた。中波のコンディションが日によって全く異なることが痛感された。

50KW局、100KW局は日没以降、ローカル放送並みに安定して聞こえた。緯度の高い札幌からのSTVはまだ陽の高い14:00台に安定して聞こえた。

静岡放送は1982年に受信していない。今回が初めての受信である。HBC北海道放送釧路5KWの混信が深刻であった。ループを回してSTVが消去できるかどうかを確認しなかったのが残念である。

関東の局の中で、栃木放送(1530Kc)と茨城放送(1197Kc)は5KW局である。25日の夕方、茨城放送を受信することができた。

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茨城放送の周波数にはSTVラジオ旭川5KWもオンエアーしており、混信が深刻であった。受信の途中でループアンテナを回したところ、STVが巧く消去することがわかった。

ループアンテナは指向性が鋭く、明瞭なNull点を生じる。先週、ラジオ関西を受信する際に、同じ周波数に出ている250KWのKBSをNull点に追い込むことにより、混信から逃れられることを経験したばかりである。電波の到来方向が明らかに異なる韓国KBSだけではなく、国内の混信局にもループアンテナのNull点を利用できる場合があるようである。

これで東北地方の局に全て受信報告書を送ったことになる。北海道ではHBC北海道放送にまだ受信報告書を送っていないが、HBCは陽の高い時間にも受信可能である程よく聞こえるので、受信報告を送ることに全く問題は無い。

関東では、栃木放送のみ受信を試みていない。来週の土曜の課題である。

近畿地方では、OBC(1314Kc)に受信報告を送っていないが、OBCはカーラジオでもよく聞こえる局であり、受信に問題は無い。近畿地方で受信が難しそうなのは、和歌山放送(1431Kc、5KW)である。同じ周波数には岐阜ラジオ 5KWとラジオ福島(いわき、1KW)がオンエアーしているので、混信は必至である。ループの指向性で混信をかわせるかどうかが注目される。

間もなくナイターシーズンになってしまう。ナイターが始まると、どの局を受信して同じ内容もなのでBCLは全く面白くなくなってしまう。ナイターが始まる前に、可能な限り受信をしてしまう必要がある。まずは、確実に受信できそうな50KW局を全て受信してしまうのが課題である。

by FujichromeR100 | 2018-02-26 18:56 | BCL | Comments(0)

近畿地方のAM放送局のBCL   

2018年 02月 19日

シャンテックループアンテナ+3SK35 FET高一中二の組み合わせでラジオ関西558KHz神戸市(送信所は淡路市)を始めて受信できたことをきっかけに、近畿地方のAM放送局について調べてみた。

近畿地方は大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、三重県、滋賀県、和歌山県の2府5県から構成されている。0410からみると近畿地方は遠く、こういう基本的な情報もあやふやである。関東方面が全て「東京」と大雑把に捉えられがちなことと共通している。

近畿地方に存在する中波AM放送局は、次の6局であった。

ABC朝日放送(大阪府)50KW 1008Kc
MBS毎日放送(大阪府)50KW 1179Kc
OBCラジオ大阪(大阪府)50KW 1314Kc
KBS京都(京都府)20KW 1143Kc
ラジオ関西(兵庫県)20KW 558Kc
和歌山放送(和歌山県)5KW 1233Kc

奈良県、三重県、滋賀県には地元の中波放送局が無いことが初めてわかった。

これらのうち、1982年にKBS京都とOBC大阪放送を小樽で受信し、ベリカードを貰っている。

今月、2N1108 IF 2段ラジオでABC朝日放送とKBS京都を受信して報告書を送付し、KBSからは既にベリカードが届いている。また、昨日、シャンテックループを使いラジオ関西を受信し、受信報告書を今日郵送した。

OBCラジオ大阪はナイター中継をしないので、ナイターシーズンの日没以降はカーラジオで度々聴取してローカルな番組を楽しんでいる。自作ラジオでも容易に受信可能な局である。MBS毎日放送もOBC同様に50KW出力なので、自作ラジオでも容易に受信可能である。

近畿6局のうち、0410からもっとも受信が難しそうなのが和歌山放送であることがわかった。

1431Kcでは和歌山放送が5KWで送信(親局。和歌山市)している他、岐阜ラジオが同じ5KWで送信しており、更にはラジオ福島のいわき局が1KWで送信しており、これらはお互いに深刻な混信を引き起こしそうである。山陰放送(出雲)、長崎放送(福江)も1KWで送信しているが、0410で受信する限り、これらが和歌山放送の妨害となることはないであろう。

和歌山放送は1233Kcで日置川すさみ中継局が300Wで送信しているのだが、この周波数では青森放送が5KWで送信している。日置川すさみ中継局の300Wの伝播を受信することは困難と思われる。

混信局が韓国のKBSの場合、到来電波の方向が国内局とかなり違うために、ループアンテナのNull点を利用して混信を完全に消し去ることができた。

しかし、和歌山放送を受信する際に混信局となる岐阜ラジオ、ラジオ福島(いわき)は電波の到来方向に大きな違いが無いために、この手法は有効ではなさそうである。

東京都多摩地区からシャンテックループとポケットラジオの組み合わせを主に使用して、国内中波48局を全て受信した凄い人がいる。

http://radio1964.blog.fc2.com/blog-category-1.html

しかし、0410からでは、和歌山放送を例にとって考えても、このような全局受信は不可能に近いと思われる。

シャンテックループアンテナは、感度の高さとシャープな指向性(明瞭なNull点)からBCL用アンテナとしては非常に有効であることが確かめられた。
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しかし、0410から国内中波48局を制覇しようと考えた場合、やはり空中高く張った逆L型アンテナなどの大きな屋外アンテナが必要になるであろう。

by FujichromeR100 | 2018-02-19 20:45 | BCL | Comments(0)

3SK35 FET高一中二ラジオの回路図-シャンテックループアンテナと組み合わせて恐るべき感度   

2018年 02月 18日

AliExpressから入手した、デプレッションモードデュアルゲートMOS FET BF998を使うFET高一中二ラジオの製作の続きである。

Antique Electronic Supplyからだいぶ前に買ったループアンテナを使用して調整を行った。

基板パターンをBF998R用に描いたのにBF998がAliExpressから届いた。当初、SとDだけ逆に配線して切り抜けたと思っていたのだが、998と998Rは鏡像関係となっていたので、G1とG2が逆に接続されていたのである。

なぜそれでもそれらしく動作したのか。結局裏返した状態で半田付け直した。

その結果、ゲインが非常に上がったのは良いのだが、ホワイトノイズが多く、とても実用にならない状態となってしまった。

http://fujichrome.exblog.jp/29547588/

結局、BF998を使用することを断念し、3SK35に換装することにした。取り外したBF998である。
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手持ちの3SK35をハンダ付けして仕切りなおしである。
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実働試験を行ってみると、ホワイトノイズは大分少なくなり、初代FET高一中二と同じような聞こえ方になった。が、自作ラジオの感度評価の指標としているKNB北日本放送(富山)は聞こえない状態であった(改めて確認すると、初代FET高一中二でもKNBは聞こえなかった)。

感度にやや不満が残るものの、一応ラジオの準備が出来たので、いよいよ「シャンテックループアンテナ」を接続してみることにした。

届いたシャンテックループアンテナキットである。
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ネジや結束バンドまで入っている、完璧なキットである。組み立て済み・ワニグチクリップ付きリード線が配線済みの「バリコンBOX」も付属している。

組み立て説明書に従って、まずは骨組みを組み立てた。
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木工用ボンドか固まるまで1日放置してから、付属のビニール線を巻き込んだ。完成したシャンテックループを3SK35 FET高一中二に接続したところである。
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堂々たる外観である。

当初、340pFの2連バリコンと直結してトラッキングを取る予定であったが、340pFポリバリコンではBC帯をカバーできないことがわかった。そこで、付属のバリコンBOXを使い、局発バリコンで受信周波数をセットした後に、ループのバリコンを回して目的周波数に共振させる方式にした。

実働試験をすると、付属の260pFバリコンでもBC帯をカバーできなかったので、小さなスライドSWを使い、600KHz以下では100pFのコンデンサーをバリコンと並列に接続するようにした。600KHz以上では、100pFを切り離す。

準備ができたのは昼近くであった。12:00から実働試験を行ってみると、シャンテックループと3SK35 FET高一中二のコンビが恐るべき感度を発揮することがわかった。

自作ラジオの感度評価指標である、738Kc KNB北日本放送(富山)に同調すると、Sメーターがフルスケールとなり、あたかもローカル局であるかのように聞こえるのである。Antique Electronic Supplyループでは、全く聞こえなかった局である。1片40cmの大きなシャンテックループの威力を目の当たりにし、腰を抜かさんばかりに驚いた。
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アンテナの違いにより、これ程までにラジオの聞こえ方が影響を受けるものであろうか。全く聞こえなかった局がSメーターをフルスケールに振って聞こえるようになるのである。

更に、12:00だというのに札幌の北海道放送HBC 1287KcもSメーターをフルスケールに振って聞こえた。
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これまでに組み立てたBCラジオで最も高感度に調整できたのは2N1108 IF2段ラジオであった。この2N1108ラジオで辛うじて内容が聞き取れる程度であった(SINPO25352と報告)、奥羽山脈超えのIBC岩手放送684Kc(盛岡)も余裕で聞こえる(SINPO45454)。

その他、本荘市の100W中継局(直線距離22.3Km)や新潟・富山の1KW地方局などの悉くがSメーターをほぼフルスケールまで振って聞こえるのである。これらは全て、2N1108ラジオではどうやら内容が聞き取れる程度の聞こえ方であった。

日没近く、17:00前から558Kcのラジオ関西を狙ってみることにした。大阪府内の3局(OBC、MBS、ABC)が出力50KWであるのに対して、兵庫県神戸市(送信所は淡路市)のラジオ関西は出力20KWと非力である。しかも、同じ558Kcには250KWとされる超強力なKBSが出ている。15:00過ぎに558Kcを聴いてみると、既にこのKBSが聞こえる状態であった。

このように、ラジオ関西の受信には2重の障害があり、近畿地方の放送局の中では受信が難しい局である。

16:52に558Kcに同調すると、強い信号が聞こえた。よく聞いても内容が全く理解できない。ハングルである。KBSが入感しているのである。

そこで、シャンテックループを回してみた。すると、ある角度でKBSが完全に聞こえなくなった。KBSをループアンテナのNull点に追い込んだのである。

その状態で暫く聞き耳を立てていると、深いフェージングを伴う信号が聞こえてきた。男女がトーク番組をしている。関西弁で、寄席開催の案内をしている。会場はダイハツムーブ道頓堀○○と言っている。信号が上がってきて、内容がちゃんと聞こえるようになり、寄席の名前を「ラジオ関西、ウツミエイカのラジ関寄席」といっているのが聞こえた。

これにより、ラジオ関西を受信していることを確信した。そのまま17:22まで受信を続け、ログを付けた。

今日は他に、仙台市のTBC東北放送1260Kcもログを付けた。

時間切れで日暮れ後のベストタイムを十分聞くことができなかったのだが、先々週2N1108ラジオで苦労して受信したラジオ福島1098Kcも強力に聞こえていた。

現時点での3SK35 FET高一中二の回路図である。
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音質に悪影響があることがわかったために、セラミックフィルターは撤去した。AGCの効きが良いためであろうか、IFTだけであっても2N1108ラジオより選択度は高い。それでも、ローカルで500KWのNHK秋田第二の前後ではサイドが広がっているようである。山梨放送を狙う場合は問題になるかもしれない。サイドの広がりによる混信が深刻であれば、セラミックフィルターを再装備することになるであろう。

間もなくナイターが始まり、日没が遅くなることと相俟って、BCLはオフシーズンになってしまう。その前に、シャンテックループの威力を確かめながら、できるだけ多くの国内遠距離BC局を受信したいところである。

by FujichromeR100 | 2018-02-18 20:27 | FET高1中2 高感度ラジオ | Comments(6)

ロシア球到着   

2018年 02月 12日

UW3DIトランシーバーのことを調べる過程で、使われているロシア球のことも調べることになった。

ロシア球はキリル文字で番号が書かれているために、これまで全くなじみが無かった。

UW3DIに使われている真空管の中で、一番インパクトがあったのはファイナルのГУ-29(GU29)である。回路図からは、ソ連特有の双ビーム管と思っていたのだが、調べてみると829Bの同等管であった。これをきっかけに、ロシア球に対する興味が沸いた。

Ebayを調べてみると、UW3DIに使われている真空管は、ГУ-29も含めて、非常に手頃な値段で出品されており、送料も格安であることがわかった。

そこで、物好きなことに、早速注文してみた。

発送方法はInternational Economyとしている出品者もいたのだが、1名を除き国際航空書留便で発送してくれて、約10日で配達されたのには驚いた。AliExpressとは大違いである。

出品者はモルドバ、リトアニア、ウクライナ、ロシアの人であった。

元箱に入った6Ж9П(6J9P)と6Ж1П(6J1P)である。
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紙も、印刷も、ソ連らしい低品質である。6Ж9Пの箱に書いてあるЭлектронная лампа(エレクトラナヤ ランパ)は文字通り「電球」で真空管を意味するロシア語である。UW3DIの回路図でも真空管をл1、л2のように標記している。

6Ж9Пはフレームグリッドによるhigh gm、高信頼管であり、gmは16500もある。E180F、6688と同等管とされているが、全く馴染みの無い球である。UW3DIではRF/IFだけではなく、低周波電力増幅にまで多用されている。6Ж1Пは6AK5の同等管で、受信部のIF増幅に1本使われている。

6Ж9Пを10本まとめて格安で出品している人をみつけたので注文した。
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12AX7と同じような背丈だが、12AX7よりも少し太い。一般的なシールドケースに入るかどうか、問題である。

6H23π(6N23P)は双3極管であり、E88CC、6DJ8と同等管である。6DJ8はオーディオ用途があるためか、6H23πはロシア球の中では高価になってしまっている。真空管を食い物にしてきたオーディオ屋の弊害がロシア球にも及んでいるようである。
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しかし、今回はEbayで6H23πを破格の値段で出品している人を見つけたので、格安で入手することができた。6H23πは送信・受信両回路で水晶発振と混合、混合に使われている。なお、双3極管の6H1πという球がマイクアンプと過度ー度フォロアーに使われている。この球は6DJ8類似の規格とされている。

ロシア球をサーチしている間に、ГК-71(GK-71)という送信管に行き当たった。見かけは813とよく似ている大型管である。813がビーム管であるのに対して、ГК-71は5極管である。ГК-71はここに詳しい解説があった。

http://www.glowbugs.info/2009/12/gk-71-power-pentode.html

プレート電圧1500V、スクリーン電圧600Vで140Wのリニアアンプとなる。フィラメントは20V 3Aであり、813よりも大飯喰らいである。

Ebayで調べてみると、非常に安価である。物好きなことにリトアニアの出品者に注文してみた。すると、親切な人に当たったようで、注文して間もなく小包の写真を添付したメールを送ってくれた。Ebayのページでは、International Economy Shippingとなっていたので、発送方法を尋ねると、Priority Mailだとの回答であった。

10日程で添付写真通りの小包が届いた。ダンボール製の大きな元箱に入ったГК-71が多量のクッションと共に入っていた。Feedbackを最高の評価としたことはいうまでもない。

届いたГК-71(右)と813(左)である。
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プレート電極と足ピンが違うが、それ以外はグラファイトの頑強そうなプレートも含めて、両者の見た目はソックリである。

手元に20Vのタップが出ているトランスがあったので、フィラメントを点灯させてみた。
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20V 3Aのトリエーテッドタングステンフィラメントは煌々と輝いた。ナカナカFBな真空管である。813のリニアアンプは遂に組み立てる機会がなかったが、ГК-71はリニアに仕立ててみたいものである。なお、813と同じソケットかと思っていたら違ったので、Ebayで中国の出品者から格安で出品されていたソケットを注文した。

-・・・-

ロシア球を手にする機会はこれまで全く無かったが、UW3DIについて調べたことをきっかけにして、その面白さを知ることができた。なんといっても、非常に格安であることと、送料も安いので、遊びでやるには最適である。しかも、どれも造りが非常に良い。

無線機を組み立て、これらの球を実働させることが課題となる。

モルドバの人が送ってくれた小包に、モルドバの切手が貼られていた。
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UW3DIについて調べたことがきっかけになり、これまで無縁だった東欧のスラブ世界が少しだけ身近になった。

by FujichromeR100 | 2018-02-12 11:35 | ロシア球 | Comments(0)

2011年に組み立てた12Mc SSBジェネレーター基板の再調整と実働試験   

2018年 02月 12日

2001年に局免を流してしまってから、2010年5月31日に自作14Mc送信機と受信機の組み合わせで交信し、カムバックした。
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しかし、14Mcはコンディションに大きく左右され、貴重な週末の休みいつでも交信して楽しめるわけではないことから、7Mcの送信機を組み立てることを計画した。

2010年1月にSSBジェネレーターの組み立てを開始し、途中の中断とあまたのトラブルシューティングを経た後、2011年1月に遂に初交信に成功した。
http://fujichrome.exblog.jp/15385417/
この送信機はその後UY807パラリニアを組み合わせてQROし、長く使ったのだが、2015年5月にHiFiモドキSSB送信機が完成した時点で解体してしまった。
http://fujichrome.exblog.jp/24043641/
送信機は解体したのだが、初めて自分で回路を考えて実用化した12Mc SSBジェネレーター基板は、そのまま保存しておいていた。

この基板の再調整と実働試験を行った。
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上がSSBジェネレーター基板である。12Mc HC49/U X'tal 8素子のラダーフィルターを装備している。当初組み込んだマイクアンプは撤去していた。オペアンプによるマイクアンプを外付けして使用することを想定していたのだが、手近にあったフィルコ製ゲルマTR 2N223を使うNFB付き2段増幅アンプ基板を起用した。

実働試験をしてみると、キャリアーヌルが取り切れない状態であったので、半固定抵抗他の定数を変更したところ、無事にキャリアーヌルが取れるようになった。

マイク端子にツートーンを入れて、キャリアーポイントを微調整したところ、無事にツートーン波形が描出された。
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シングルトーン波形である。
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リップルも無く、無難な波形が観察された。

今の視点で見ると稚拙な配置・構成のSSBジェベレーた-基板であるが、電気的には十分実用的であることが確認できた。28Mc SSB送信機の組み立てに十分使えそうである。

by FujichromeR100 | 2018-02-12 09:57 | SSB | Comments(0)

ソ連製ゲルマダイオードд311を使うSSBジェネレーターの製作2 - 実働試験   

2018年 02月 12日

ソ連製ゲルマダイオードд311を使うSSBジェネレーターの製作である。
http://fujichrome.exblog.jp/29510818/
昨日、朝から基板を組み立てた。
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水晶には12Mc HC49/Uを起用した。G3UUR法で水晶定数を測定し、Minimum Loss Cohn、帯域3Kcで設計したところ、Cは120pF、入出力インピーダンスは106Ωとなった。

д311は大型の黒塗りで、松下のOA70を彷彿とする。
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早速ツートーンジェネレーターを接続して実働試験を行った。
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各トランスのピークが取れてトランスのキャリアーバランスも取れた。マイク端子にツートーンを入れてキャリアーポイントを微調整したところ、無事にツートーン波形が描出された。

回路図である。
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熊本シティースタンダードSSBジェネレーター送信部そのもといえる回路である。DSBアンプに2SK241を使用し、フィルターにマッチング回路を設け、キャリアー発振回路の電圧安定化にツェナーではなく3端子レギュレーターを使用した点が異なるだけである。

ソ連製ゲルマダイオードд311を使うためという、本末転倒な目的で組み立て恥メタSSBジェネレーターが無事に完成した。何に使うかは決め手いない。

by FujichromeR100 | 2018-02-12 09:16 | SSB | Comments(0)

BF998 FET高一中二ラジオの製作と回路図 - シャンテック電子ループアンテナを使うBCL用ラジオの製作   

2018年 02月 11日

シャンテック電子で売られているループアンテナを使うBCL用ラジオの製作である。

凝った回路で一度製作したものの、感度が全くあがらず、使い勝手も悪く、大失敗であったので仕切りなおしとなった。

http://fujichrome.exblog.jp/29465473/

2009年に完成した3SK73を使う高一中二構成のラジオは非常に感度が高く、FBだった。

http://fujichrome.exblog.jp/12534347/

しかし、2009年のFET高一中二には次の問題があった。
1.455Kcの2倍波の910Kcと3倍波の1365Kc近辺で発振
2.親子ポリバリコンを使用したために個体によりトラッキングが取れたり取れなかったりする
3.周波数が読めない

そこで、この回路を元に問題箇所を手直ししてバージョンアップすることにした。

1.については、局発の赤コアコイルの2字コイルを周波数混合の2SK19のソース回路に接続してしまったために、局発注入量を調整することができなかった。そこで、2字コイルからソースにコンデンサーで局発を結合する回路に変更し、局発注入量をコンデンサーの容量により調整できるようにした。

2.その後組み立てたLA1600ラジオで確立した、等容量2連バリコンとパディングコンデンサーを使う回路に変更し、3点調整によりトラッキングを調整できるように変更した。今回は340pF 2連バリコンを使用するために、局発コイルのインダクタンス、パディングコンデンサーの容量を計算により求め、局発コイルは巻き直した。

3.DL4YHF周波数表示器を接続できるように、局発を出力するバッファー回路を設けた。

この3連休の初日に、朝から基板をエッチングして組み立て、夕方にはトラッキングも凡そ取れて実働試験を行った。実働試験の様子である。
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シャンテックループアンテナの代わりに、Antique Electronic Supplyから2000年代に買ったループアンテナを使った。
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このループアンテナは340pFバリコン用なのでインダクタンスは丁度良いのだが、真空管用なのでリンクコイルが無い。そこで、ビニール線を適当に巻き込んでリンクコイルとした。

夕方、文化放送が良く聞こえたので、その様子をYouTubeにアップした。
https://www.youtube.com/watch?v=nu0jJseIRYA

組み立てた「BF998高一中二」の回路図である。
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このBF998高一中二は、初代FET高一中二と違い、910Kcと1365Kc近辺で発振するトラブルもなく、バンド全域にわたって安定して受信できることがわかった。また、周波数直読としたために、受信周波数範囲も確実に調整することができた。そして、3点調整により531Kcから1602Kcまで満遍なく高感度に聞こえるように調整できた。AGC電圧をFETの差動増幅回路で読む方式のSメーターも良く振れ、AGCの効きも2N1108バージョンより良好なように感じる。

但し、2N1108平型ゲルマTRを使ったIF2段増幅ラジオに比べてホワイトノイズが多く感じる。一方、セラミックフィルターを使用した効果により、2N1108ラジオのように強力な局のサイドが広がるトラブルがなく、選択度は十分である。

低周波増幅部には4石SEPPを使った。

http://fujichrome.exblog.jp/28799708/

今日の日中聞いてみると、富山からのKNB北日本放送738KHzの海上伝播が辛うじて聞こえた。1026KcのNHK秋田第一本荘中継局100Wの地表波も受信可能であった。

2N1108平型ゲルマIF2段増増幅ラジオで聞こえる局はほぼ聞こえたのだが、奥羽山脈超えの岩手放送だけはキャリアーの存在もわからなかった。

BF998高一中二ラジオは、仮使用のループアンテナでも2N1108ラジオに匹敵する感度が得られた。これまで最高感度と考えていた旧FET高一中二はIF高調波で発振する問題を抱えていて、現在の視点ではBCLラジオとしては問題があるのだが、BF998高一中二はその問題も無く、これまで自作したBCL用受信機の最高性能になる可能性がある。

いよいよシャンテックループアンテナを発注する段階に来たようである。シャンテックループアンテナを装備したら、どのような聞こえ方になるであろうか。

2018年2月19日追記
BF998ラジオはホワイトノイズが多いという問題があり、3SK35に換装したところ、初代高一中二と同じ程度のノイズレベルに落ち着いた。

2月18日にシャンテックループアンテナを3SK35 FET高一中二に接続したところ、恐るべき感度で放送が聞こえるようになり、驚愕した。シャンテックループは指向性も鋭く、明瞭なNull点を示す。強力な韓国KBSの混信をNull点で消去し、ラジオ関西の受信に成功する程、BCL用アンテナとしてFBに働くことが確かめられた。

3SK35 FET高一中二の回路図も次に示した。

http://fujichrome.exblog.jp/29586623/



by FujichromeR100 | 2018-02-11 21:37 | FET高1中2 高感度ラジオ | Comments(0)

中波BCL再び-1982年のベリカード   

2018年 02月 08日

BCLは1970年代に一大ブームとなったが、ブームの最中には自分でBCLをやることはなかった。当時、いとこがベリカードを集めており、朱鷺の写真がデザインされたBSN新潟放送のベリカードをみて羨ましく思ったことを記憶している。BSNに思い入れがあったということは、1973年の夏に組み立てた電池管スーパーで県外の放送であるBSNを生まれて初めて聞いた後だったのであろう。

小樽で下宿住まいの大学生だった1982年の2月に、どういうわけかBCLを始めてみた。専用のBCLラジオは持っていなかったので、ステレオラジカセを使った。最初のきっかけはステレオラジカセでABS秋田放送が聞こえたことだったかもしれない。

周波数直読ではないので、どこかの放送局が聞こえても局名を確認するのが一苦労であった。

当時、小樽市で受信して集めたベリカードを久々に引っ張り出してきて眺めてみた。

・ABS秋田放送 936Kc 5KW、YBS山梨放送 765 Kc甲府、SBC信越放送 1098Kc 5KW長野、RCC中国放送 1350Kc 20KW 広島、CBC中部日本放送 1053Kc 50KW 名古屋、MRTラジオ宮崎放送 936Kc 宮崎のベリカードである。
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ABSを受信したときは、見慣れていた秋田市茨島にある送信所の送信アンテナが懐かしく思いだされた。MRTはABSと同じ周波数なので、ABSを受信したときに偶然受信できたのであろう。山梨放送765KcはNHK秋田第二774Kc 500KW局と近接しているために、現在のQTH JCC0410では分離できずに受信できない。RCCは地方局の中では出力が20KWと大きく、現在のQTHでも強力に受信できる。CBCは50KWであり、現在も容易に受信できる。SBC信越放送は福島放送と周波数、出力共に同じなので、小樽でも受信は難しかった。現在のQTHで受信しても、状況は全く同じであり、2局が混信して受信は難しい。

・東海ラジオ 1332KHz 50KW名古屋、YBC山形放送 918Kc 5KW、KR山口放送 918Kc 1KW 、KBS京都 1143Kc 20KW、HBC北海道放送 1287Kc 50KWのべリカードである。
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東海ラジオは50KWであり、現在もよく聞こえる。YBCは5KWのローカル局であり、小樽では受信が難しかった。カードは、出羽三山の山伏のデザインである。YBCを受信しようとした際に、同じ周波数の山口放送も聞こえ、受信報告を送ったと記憶している。現在のQTHでは、山形放送のグランドウエーブが辛うじて届く。KBS京都は先週、苦労して受信した。同じ20KWなのであるが、広島のRCC中国放送と違ってQSBが酷く、受信状況は良くない。HBCは当時ローカル局である。50KW局なので、現在のQTHでも良く聞こえる。

・KBC九州朝日放送1413Kc 50KW福岡、アールエフラジオ日本 1422Kc 50KW、RSK山陽放送1494Kc 5KW 岡山、RFCラジオ福島 1098Kc 5KW 郡山のベリカードである。
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九州朝日放送は小樽から受信した最DX局である。アールエフラジオ日本は関東圏の50KW局の中で、今でもあまり馴染みが無い局であるが、良く聞こえる局である。ラジオ福島は信越放送が同じ周波数・出力のために受信が今でも難しい。山陽放送1494Kc 5KWはNHK秋田第一1503Kcと近接しているので、現在のQTHで受信するのは難しいかもしれない。

・OBCラジオ大阪 1314Kc 50KW、STV札幌ラジオ放送 1440Kc 50KW札幌、東北放送 1260Kc 20KW 仙台、RAB青森放送1233Kc 5KWのベリカードである。
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OBC、STVは50KW局であり、現在も良く聞こえる。OBCはナイターシーズンになってもナイターを中継せず、地元製作番組を放送しているので、ナイターシーズンには現在でもカーラジオでも時々聞いている。東北放送はローカル放送だがRCC同様に20KW局であり、現在のQTHでも良く聞こえる。青森放送1233Kcは1242Kcニッポン放送と近接しているので、現在のQTHでは混信を受けると思われる。

2N1108平型ゲルマトランジスタを使ったIF 2段ラジオは3点調整でしっかりとトラッキングを取ったためか非常に感度が良く、DL4YHF周波数カウンターを接続して周波数直読としたことと相俟って、1982年当時には不可能であった待ち受け受信もできる。
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1982年当時は受信している局の局名を確認するのに一苦労したのであるが、周波数直読のおかげでBCLが非常に容易になった。そのため、1月の終わりからBCLノートをつけ、1982年以来となる受信レポートを送り始めた。

何局かからベリカードが届いた。1982年と2018年、35年以上の時を隔てたベリカードである。

・BSN新潟放送 1116Kc 5KWのベリカードである。
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右が1982年、新潟県の木「ゆきつばき」のデザイン、下が2018年の「長岡花火」のデザインのベリカードである。カードと一緒にタイムテーブルを送ってくれた。1973年の夏に初めて受信した県外の放送局であり、非常に思い出深い。朝の7:20頃にやっていた「ラジオ随想」という、新潟県内の民話を話題とする番組、「堀川のかまぼこ」のコマーシャル、「新潟古町」など始めて聞く新潟県内の地名、「新潟日報ニュース」という聞きなれないニュース番組等々、当時の番組は強烈な印象となって記憶されている。トラッキングの取り方もわからず、全てのネジをただ音が大きくなるように調整しただけの電池管4球スーパーを通して生まれて始めて耳にした、遥か200Kmの彼方から届くBSNの電波に、見知らぬ新潟という土地に思いを馳せたものである。

BSNは現在でも自作ラジオの性能評価の指標となっている。

・KNB北日本放送 738Kc 5KW 富山。左が1982年、右が2018年のベリカードである。
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小樽では夜間のE層反射波を受信したのだが、現在のQTHでは約400Km離れた富山からの海上伝播による地表波が辛うじて届く。2N1108ビンテージゲルマスーパーではこれが聞こえるのである。1982年は雷鳥のデザイン、2018年は開局当時の局舎のモノクロ写真のデザインである。どちらもFBである。

・MRO 北陸放送 1107Kc 5KW 金沢。左が1982年、右が2018年のベリカードである。
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1982年は兼六園雁行橋の水彩画であり、金沢らしさが出ている。2018年は加賀百万石をモチーフにした現代風のデザインである。35年以上の時の経過が最も象徴されている2枚と感じる。ベリカードの他に、タイムテーブルとキャラクターのシールも同封してくれた。能登半島が妨害となるためか、BSNやKNBと異なり、金沢から地表波は届かず、夜間のE層反射波を受信した。

・IBC岩手放送 684Kc 5KW。右が1982年、左が2018年のベリカードである。
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1982年は雪を被った岩手山、茅葺屋根の民家、木のそりで遊ぶ男の子と藁ボッチを被った女の子と雪で喜ぶ犬をあしらった素朴なイラストで岩手のイメージが良く現れ、非常に気に入っている。2018年のカードは一転して現在の社屋と送信アンテナの写真を配した現代的なデザインである。盛岡と現在のQTHの間には奥羽山脈が立ちはだかっているために、グランドウエーブが辛うじて届く程度である。放送の内容を聞き取るのが難しく感じる程度の信号強度である。

・KBS京都 1143Kc 20KW。左が1982年、右が2018年のベリカードである。
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35年という時の開きをあまり感じさせない2枚のベリカードである。同じ20KW局の広島は良く聞こえるのだが、KBS京都は受フェージングにより断続的に入感する程度であり、受信が難しかった。

短波を送信して交信をするアマチュア無線と比べると、聞くだけの中波BCLは地味でつまらないように見受けられるかもしれないが、自作ラジオで遠くの局を聞くことは非常に面白い。太陽黒点最小期の現在はD層も弱くなるようで、冬至の頃は午後の1時過ぎから早くもニッポン放送が聞こえるような状態である。先の週末でも、日没前の15:30頃から国内遠距離局が聞こえていた。

これからナイターが始まるまで、各地のローカル色豊かな放送を楽しむことができる。

なお、1982年のベリカードには、BCL用ラジオの広告が掲載されているものが散見された。北陸放送のベリカードには、懐かしいナショナルマーク入りでナショナルPROCEED2600というBCLラジオの広告が掲載されている。広告では、MW 1KHz直読と謳われている。
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BCL人口が爆発的に増加し、大手電気メーカーがこぞってBCL用ラジオを販売した、1970年代の残照を感じる。

現在は、インターネットにBCLの情報も沢山発信されており、当時BCLを楽しんだマニアが再びBCLを始める例も見受けられる。自作したラジオで夜間、遠くの局を探った体験に郷愁を覚え、ラジオライフの原点を見出すマニアも多いことであろう。

by FujichromeR100 | 2018-02-08 20:46 | BCL | Comments(0)